ソフトウェア特許の具体例
プログラム関連の発明は、特定の使用目的に応じた情報の演算が、ソフトウェアとハードウェア資源により具体的手順によって実現されている場合に、特許法による保護の対象となります。ここでは、ソフトウェア特許の具体例について、ご紹介します。
事例1:ネットワーク配信記事保存方法
【請求項1】
- 受信手段が、通信ネットワークを介して配信される記事を受信するステップ
- 表示手段が、受信した記事を表示するステップ
- 記事保存判断手段が、該記事の文章中に所定のキーワードが存在するか否かを判断し、存在した 場合に保存指令を記事保存実行手段に与えるステップ
- 前記記事保存実行手段が、保存指令が与えられた記事を記事記憶手段に記憶するステップ
から構成されるネットワーク配信記事保存方法。
通信ネットワークを介して配信される記事のうち、文章中に所定のキーワードが存在する記事のみを保存しておくことができる発明です。
(特許・実用新案審査ハンドブック附属書B 第1章 コンピュータソフトウエア関連発明、参照)
事例2:商品の売上げ予測プログラム
【請求項1】
種々の商品の売上げを予測するためにコンピュータを、
- 売上げを予測しようとする日を入力する手段
- 予め過去の売上げ実績データを記録しておく売上げデータ記録手段
- 予め変動条件データを記録しておく変動条件データ記録手段
- 予め補正ルールを記録しておく補正ルール記録手段
- 過去数週間の予測しようとする日と同じ曜日の売上げ実績データを売上げデータ記録手段から読み出し平均して第1の予測値を得る手段
- 変動条件データ記録手段から商品の売上げを予測しようとする日の変動条件データを読み出し、該変動条件データに基づき補正ルール記録手段に記録された補正ルールの中から適用すべき補正ルールを選択する手段
- 適用すべき補正ルールに基づき第1の予測値を補正して第2の予測値を得る手段、及び第2の予測値を出力する手段
として機能させるための商品の売上げ予測プログラム。
予測しようとする日と同じ曜日の売上げ実績データをもとに、適正な変動条件と補正ルールから、売上の予測値を得ることができる発明です。
(特許・実用新案審査ハンドブック附属書B 第1章 コンピュータソフトウエア関連発明、参照)
事例3:ポイントサービス方法
【請求項1】
インターネット上の店で商品を購入した金額に応じてポイントを与えるサービス方法において、
- 贈与するポイントの量と贈与先の名前がインターネットを介してサーバに入力されるステップ
- サーバが、贈与先の名前に基づいて顧客リスト記憶手段に記憶された贈与先の電子メールアドレスを取得するステップ
- サーバが、前記ポイントの量を、顧客リスト記憶手段に記憶された贈与先のポイントに加算するステップ、及びサーバが、サービスポイントが贈与されたことを贈与先の電子メールアドレスを用いて電子メールにて贈与先に通知するステップ
とからなるサービス方法。
インターネット上で商品を購入した際に、購入金額に応じてポイントを付与するサービスに関するものです。顧客リストに登録されている贈与先のポイントを加算し、さらに、登録されている電子メールアドレスに対して、ポイントが贈与されたことを通知するものです。
(特許・実用新案審査ハンドブック附属書B 第1章 コンピュータソフトウエア関連発明、参照)
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