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-誤った常識にとらわれない- 第142号

2017.08.21 カテゴリー/ Column 

こんにちは。田村良介です。


休日に家族で「ビール工場」の工場見学に
行ってきました。

ビールがどうやってつくられるのかにも
興味があったわけですが、

それよりも、ビールが飲めるかも?
という期待の方が、大きかったかもしれません。


工場見学の最後には、お待ちかね、
ビールの試飲が待っていました。

なんと、3種類のビールから好きなものを、
グラス3杯分まで飲んでも良い、とのこと。

お昼から、酔っ払ってしまいました。



ところで話はガラッと変わりますが、

インターネットで、
「間違った意味で使われている単語ランキング」
なるものを発見しました。


例えば、「ハッカー」。

広辞苑によると、
「コンピュータに精通し、熱中している人」。

それが転じて、
「コンピューターシステムに不法に侵入して
 プログラムやデータを破壊する人」

になったようです。


間違った意味で使われている単語として、

その他にも「他力本願」、「破天荒」、
「なしくずし」などがあげられていました。


どうも、私は、その多くについて、
本来の意味を知らなかったようです。


仕事がら、日本語には自信があったわけですが、
実は、日本語力ないかも。。。あはは。。。


このように、一般に当然と思われていることでも、
実は誤っている、みたいなことは
あるかもしれませんね。



さて、本題です。

特許の業界では、

「権利範囲が広くなるように、より上位概念の
 単語を用いて請求項を書きましょう」

ということが、よく言われます。


ただ、私が請求項を記載するときに、

単語を上位概念化することを意識しているか?
というと、あまり意識していないんですよね。


では、何を意識しているかというと、

『その発明の効果が得られる理由は何か?』

ということ。


発明の効果が得られる理由が分かれば、
『発明の本質的な要素が何か』が見えてきます。


その本質的な要素をもとに記載すれば、

用いる単語を上位概念化することを
特に意識しなくても、

自然とより上位概念の単語を用いて、
請求項を記載することができます。



上位概念化ありきではなく、

発明の本質的要素を捉えれば、
上位概念化もできますし、

可能な限り、広い請求項を
記載することができます。


一方、単語を上位概念化することだけを
意識していると、

発明の本質的要素を捉えることができずに、
結果として、権利範囲は狭くなるのではないかと。


もしかすると、

「上位概念化して請求項を記載する」は、
特許業界の「ハッカー」かもしれません。



◆今日のポイント◆
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 ☆権利範囲の広い請求項を書くポイントは、
  単語を上位概念化することではなく、

  『発明の本質的要素は何か?』

  を考えること。


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