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-『いつも迷うんだよね』に対処するには?- 第168号

2018.09.11 カテゴリー/ Column 

 こんにちは。田村良介です。


 インターネットで書かれていて知ったのですが、
 人は、毎日、数千回もの意思決定をしているそうです。

 例えば、水を飲む or 飲まない、テレビを見る or 見ない
 などの小さな意思決定も含めると、数千回にもなるの
 かもしれませんね。
  

 仕事をしていても、判断に迷うような場面に
 遭遇することがあります。

 とはいっても、何らかの決定をする必要はあるので、
 迷ってばかりもいられません。

 
 そんな時に思うのですが、

 自分なりの判断の軸、基準みたいなものをもっていると、
 迷わずに、自信をもって、素早く決定ができます。


 逆に言うと、
 迷ってなかなか決められないのは、

 判断の軸、基準を持っていない、
 ということなのかもしれませんね。
 
 
 私の仕事は、

 お客様への提案や特許庁へ提出する書類など、
 文章を書くことが多いのですが、
 
 この文章を書く際にも、判断の軸をもっていると、
 何を書くかについて迷わず、スムーズに書くことができます。


 例えば、特許庁から拒絶理由通知が届いた際に、
 対応方針をお客様に提案をするわけですが、

 提案するコメントの内容として、 

 『お客様が適切に判断するために必要な情報を
  過不足なく記載する』

 と決めています。


 こうやって決めていると、その具体的な内容も、
 自動的に決まってきます。

 ・拒絶理由の概要

 ・審査官の主張の分析、妥当なものであるか否か

 ・請求項を補正せずに、反論できるか否かとその理由、
  反論の内容と、拒絶理由をクリアーできる見込みの高さ

 ・請求項を補正するのであれば、どのように補正をするか
  反論の内容と、拒絶理由をクリアーできる見込みの高さ
  そのような補正をした場合のメリット、デメリット
 
 例えば、上のようなことが、必要になってきます。


 また、『適切に判断するために必要だと思われる情報』を
 お客様に伝える必要があるわけですから、

 お客様側の担当をされる方が、
 どのような方であるか、
 によっても、必要な情報は変わってきます。

 特許について詳しい方であれば、
 新規性・進歩性についての説明は必要ないでしょうし、

 詳しくない方であれば、
 新規性・進歩性についての説明も必要になってくるでしょう。


 ここでは、一例として、
 拒絶理由通知への対応案を提案する場合
 を挙げさせていただきましたが、

 このように、一つ軸を決めていれば、

 どのような項目を記載すればいいか、
 どこまで詳しく記載すればいいか、   

 などについて迷う必要はありませんし、
 クオリティを保つことにも、つながるように思います。

  
 もし、『いつも迷うんだよね』みたいなことがありましたら、
 判断の軸となるもの、基準などを、明確に決めていただくと、
 よいかもしれません。


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