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-拒絶理由 『百篇意おのずから通ず』- 第123号

2017.01.20 カテゴリー/ Column 

こんにちは。田村良介です。


『読書百遍意おのずから通ず』という諺(ことわざ)があります。

難解な文章でも繰り返し読めば、その意味が自然と分かってくる、

という意味のようです。


子供のころ、伯父から教えてもらったのですが、
今でも覚えています。


実際には100回も読む必要がなくて、

すごく読みにくい文章でも、繰り返し読むことで、
その意味が分かってくることがあります。


一度目に読んで気が付かなかったことが、
二度目、三度目だから気付く、ということもあります。


私もピーター・ドラッカーの著書を初めて読んだとき、
ほとんど、頭の中に入ってきませんでしたが、

そこを踏ん張って、繰り返し読んで、
少しずつ読めるようになってきたことがあります。



さて、この『読書百遍意おのずから通ず』ですが、
特許の仕事でも、活用できます。

明細書も読みにくいものがありますが、
同じところを何度も読むことで、

その意味がわかってきます。


明細書だけでなく、
拒絶理由通知を読むときにも活用できます。


拒絶理由通知は、短い文章でまとめられているため、

審査官からの説明が必要最小限に省略されていて、

その意味がわかりにくかったり、
審査官の意図を誤解しがちです。


審査官の説明がよくわからないとき、
拒絶理由通知への対応策に困ったとき、などに、

拒絶理由の内容を何度も繰り返して読むことで、

「あれ、これどういうことかな?」
「なぜ、わざわざ、こんなことを書いているんだろう?」
「なるほど、そういうことか!」

といったように、気付きが生れます。



こわいのは、審査官の考えていることを
理解しているつもりで、理解できていないこと。


審査官の判断をまちがって理解をしてしまうと、

意見書で主張する内容も、補正の内容も
的外れなものとなる可能性があります。


拒絶理由の内容さえ、正確に把握できれば、
あとは、その対策を考えるだけです。



◆今日のポイント◆
└───────────────────

 ☆『読書百遍意おのずから通ず』は、
  特許の仕事でも活用できる。

 ☆拒絶理由の内容を繰り返し読むことで、
  審査官の主張を正確に把握できる。


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